橋下氏側 中山議員の覚せい剤発言問題視

 自民党大阪府連会長の中山泰秀衆院議員(45)が、大阪市との公開会議の場で、橋下徹前市長時代に元助役室を使っていた人物の存在を挙げ「前市長の秘書だったかと思うが、覚せい剤で逮捕されてたって本当ですか?」と発言した問題を巡り、騒動から1週間、該当する人物が見当たらず、謎が深まっている。

 激怒している橋下氏周辺は取材に「公の場での発言が及ぼす影響は分かっているとは思うが、中山氏は何かすごい勘違いをしているのでは?」と疑問視。仮にあらゆる勘違いのケースを考慮しても「考えられる人物は最大3人」とし、吉村洋文市長が中山氏に当該人物の実名を文書回答するよう求めている件について「おそらく誰の名前を書いても問題になる、アウトでしょう」と指摘した。

 中山氏はこれまでの取材に、自身も面識があったという当該人物について【1】橋下市長時代に元助役室を使っていた 【2】08年府知事選出馬時の選挙本部にもいた。選挙戦術にも長けていた 【3】秘書ではなかったようだ。14年発売の週刊誌には08年府知事選時の選挙統括本部長と書いてあった 【4】人なつっこい感じの人物で、橋下氏が市長就任した時期に助役室前で自身に声をかけてきたので激励した--と説明している。

 しかし橋下氏の関係者は「発言する以上は、事実関係の確認くらいしてはどうか」と問題視。さらに08年の橋下選対に関わっていた菅義偉官房長官の名前を挙げ「一度、菅さんに確認されてはどうか」と求めた。

 【経緯】

 ◆6月12日 報道陣に公開された自民党と大阪市の「国家予算要望説明会」で、中山議員が「前の市長の時に、そこ(元助役室)にひとりの民間の方が方が入られた。これ市長の秘書だったと思うんですけど、この方が私報道で知ったんですけど、覚せい剤で逮捕されてたって本当ですか」と市側を追及。

 吉村市長は「会長も公の場でおっしゃる以上、うわさレベルの話ではないと思うが」と釘を刺したうえで、調査を約束。

 ◆6月13日 橋下氏がツイッターで「中山泰秀アホボンが、また大失態をやらかした。完全な名誉棄損」などと批判。吉村市長は「事実でなければ大問題」と発言。

 ◆6月14日 吉村市長が中山議員に該当人物の名前を回答するよう文書で求める。

 ◆6月16日 吉村市長が「覚せい剤の話ですからね。市民に説明する義務がある」「根拠がないのであれば謝罪を求めるのは当たり前」

 ◆6月17日 中山議員が取材に「プライバシーを侵害する恐れがある」と当該人物の実名回答を拒否する意向を示す。

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