現地時間の12日深夜、第41回トロント国際映画祭のミッドナイト・マッドネス部門で、カニバリズム(人食い)を描いた映画「ロー(原題)/Raw」の上映中、あまりに過激な内容に観客らがショックで倒れ、救急車が呼ばれる事態となったらしい。

 ザ・ハリウッド・リポーター紙によると、「ロー」の広報担当者であるライアン・ワーナー氏が、「数人の観客たちにとってあまりにも耐え難い内容だったようで、現場に救急車が呼ばれた」と語ったという。

 フランスのジュリア・ドゥコルノー監督による同作品は、今年5月に開かれたカンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞。ホラー映画ファン必見の作品となっている。

 獣医大学に入った菜食主義者の女子学生が、徐々に人食いになっていく姿を生々しく描いた同映画は、カンヌ映画祭で最も注目を集めたヨーロッパ作品となった。この後、ファンタスティック映画祭などを始めとする各映画祭で順次、上映予定となっている。(ニューヨーク=鹿目直子)