元横綱朝青龍（３５）が、２９日に東京・両国国技館で行われた元関脇旭天鵬の大島親方（４１）の断髪式に出席。「私が新横綱だった３月場所（２００３年）の大先輩の黄金の投げ（横綱初黒星）が、今でも一番の思い出。朝は必ず四股を踏んで汗をかいていた。努力、努力の人」と懐かしんだ。

　また、名古屋場所（７月１０日初日、愛知県体育館）で綱取りに挑む大関稀勢の里（２９＝田子ノ浦）についても言及。「足腰はどんどん太くなっている。（本場所の）２週間の集中力も素晴らしくなっている」と成長を認める一方で「先場所の白鵬との一番は十分に勝てる体勢だった。同じ相手と何回もやっている。そこを考えないと。一歩が足りない。自分自身でプレッシャーに負けないでほしい。緊張感を捨てて、初日の相撲のような出足があれば」と課題を指摘した。

　現役時代は稀勢の里にダメ押しやヒザ蹴りを見舞うなど浅からぬ“因縁”がある。それだけ手ごわい相手としても認めていただけに「そんなに若くないし、今年が勝負だね。日本人が綱を取れば見ているファンとしても盛り上がる」とエールを送った。