フォーリーブスおりも政夫(63)が18日、東京・明治座の舞台「歌手生活30周年 坂本冬美 特別公演」で、仕事復帰をはたした。

 1日に初日を迎える直前の9月25日、急性虫垂炎で都内の病院に緊急入院をして開腹手術を実施。入院とリハビリのために出演を見合わせていたが、全33公演の22公演目で人気役者・関三十郎としてステージに立った。「期待と不安があったが、お客さまが温かい拍手で迎えてくれた。これから元気なマー坊をお見せします」。

 おりもによると、手術は2時間の予定が倍の4時間に及んだ大手術だったという。当初は傷痕が残りづらい腹腔(ふくくう)鏡手術で始めたが、盲腸が小腸や大腸と激しく癒着していたために、急きょ約15センチを切る開腹手術に切り替えた。医師には「あと1~2日、手術が遅れていたら大変なことになっていた。九死に一生を得ましたね」と言われたという。

 長女の女優おりもりお(25)も「切除した臓器を見たら、拳2つぐらいの大きさがあって驚いた」と振り返った。

 術後は懸命なリハビリに取り組んだ。入院した病院のフロアは1周500メートル。「最高で1日に35周歩いた。医師からは、それが早い回復につながったと言われました。やはりリハビリは大切です」。

 入院中はブログなどを通じて、全国のファンから多くの激励が届いた。「あらためてファンの人たちが、まるで家族のように自分のことを思って見守ってくれているんだとヒシヒシと感じた」という。「これから何とか恩返しをしないといけない」と、仕事への全力投球を誓った。

 63年の人生で初めての手術と入院生活。食事制限と禁酒生活などで体重が約5キロ減った。りおは「今は早寝早起きもしているので、このまま健康的な生活を送ってもらいたい」と父の健康を気遣うが、おりもは「今月いっぱいは酒を控えます。でも、その後は少しずつでも飲みたいな」と、アルコール解禁日を指折り数えている。

 12月2日には東京・江戸川区総合文化センターで「フォーリーブス50周年記念コンサート」を行う。亡くなったメンバー2人(北公次と青山孝史)の映像を流し、江木俊夫と4人のステージのような演出をする予定だ。

 ファンへのメッセージを聞くと「これからはより一層、健康に気を付けます。亡くなった2人の分まで長生きしないといけないからね」と笑顔で話した。