デーモン閣下が約5年ぶりに発売するソロアルバム「EXISTENCE」(3月15日発売)の公開レコーディングが18日、都内で行われ、芥川賞作家の羽田圭介氏(31)も同席した。

 羽田氏は、熱狂的な聖飢魔II信者(ファン)として知られている。15年にピース又吉直樹とともに芥川賞を受賞したが、その受賞発表時には作家長嶋有氏とカラオケで白塗りの悪魔メークをしていたことが話題になった。同年10月、聖飢魔IIのライブに訪れ、開演前の取材会に羽田氏が出席したのだが、なんとその時は、悪魔メークで登場。「他の信者は駅や喫茶店でメークをする中、自分は会場の部屋を用意してもらって…。本当にダメだなと思います」と自虐的に語る姿を今でも覚えている。

 今回は、デーモン閣下のアルバム制作にあたり、初めて作詞に挑戦した。閣下からの直々のお願いに「最初は、『えー、どうしよう』と思いました」というが、約1カ月半をかけて「Stolen Face」を書き上げた。自らが伝えたいメッセージやテーマを文章に落とし込む作業は、作詞も小説も変わらないというが「文字数をそろえるのが大変でした」と普段とは違う、苦労も明かした。

 詞を受け取り、曲をつけた閣下から「あえて曲全体が重くなりすぎないように、(作曲する際は)耳障りは軽くした。今回のアルバムの中では、みなさんにとって一番歌いやすい曲だと思う」と絶賛されると、「なるほど…」と、とにかくうれしそうな表情を浮かべた。さらに「歌いやすい曲ということで、今度講演会とかで歌ってもいいですか?」と直訴。「もちろん! カラオケに入るようにCDも売れないとな」という閣下の言葉に、さらに羽田氏は顔を赤らめ「CD、絶対買ってください!」とカメラに向かって絶叫した。あまりのほほ笑ましい光景に、取材陣も自然と笑顔になった。