先月25日に亡くなった「おヒョイさん」こと俳優藤村俊二さん(享年82)の「献花の会」が14日、東京・渋谷の長泉寺で営まれ、芸能人や関係者約600人が出席した。

 参列者の誰もがおしゃれでひょうひょうとした藤村さんをしのび、意外な一面も明らかになった。うつみ宮土理(73)は「UFO信者だった」と藤村さんのUFO好きを語った。一緒にUFOを探しに行ったこともあったという。夫で15年に亡くなった、藤村さんと同じ「昭和九年会」の俳優愛川欽也さんともども親交があったため「すごく寂しい」と涙ぐんだ。

 舞台共演し、地方にも一緒に行った野口五郎(60)は、パンツを通したおしゃれへのこだわりを見た。野口は「下着や靴下は1回身に着けて捨ててしまう人だった。ホテルの人が元に戻すこともあって、『戻ってきちゃったよ』と言っていた」と振り返った。

 小堺一機(61)は、藤村さんが経営していたバー「O’hyoi’s(オヒョイズ)」での思い出を語った。「マナーの悪いお客さんには『お金はいらないから帰ってください。2度と来ないでください』とニコニコしながら言うので、ケンカにもならなかった」。

 祭壇はかすみ草やハーブで彩られた。周りを引き立てるかすみ草が好きだったそうで、献花用の花もかすみ草が用意された。喪主で長男藤村亜実さんは「花言葉は感謝、夢心地。本人もそんな気持ちなのでは」と話した。祭壇にはほかに「オヒョイズ」の木製看板やハウスワイン、カウンターの隅でいつも使っていた灰皿とシガー、入院中も使っていた帽子、万年筆、老眼鏡が飾られた。どれもおしゃれな藤村さんを思わせる品々だった。戒名は、愉楽院喜演俊慈居士(ゆらくいんきえんしゅんじこじ)。

 ▼主な参列者 中村メイコ、森山周一郎、うつみ宮土理、小松政夫、笑福亭鶴瓶、小堺一機、高木ブー、浜田雅功、野口五郎、三井ゆり、川上麻衣子、田山涼成、薬丸裕英、石黒賢、椎名桔平、石丸謙二郎、林家たい平、別所哲也、香坂みゆき、金子昇、奥貫薫、浜田マリ、黒沢久雄、せんだみつお、恵俊彰(順不同、敬称略)