今シーズン限りでの現役引退を表明した女子ゴルフの宮里藍(31=サントリー)。29日の引退会見は藍一人が壇上で対応したが、終了後には父でコーチの優さん(70)もメディアの取材に応じた。

 ハキハキと歯切れ良く対応した約45分の会見については「我が娘ながら、落ち着いてよく対応していたと思います」と評価。「藍が『やめたい』と言ったのは初めて。技術的にはまだいけると思うけど、モチベーションが続かなければ意味がない」と引退に理解を示した。

 現役を終えた後に関しても「日本のゴルフはメカニックな部分は進化しているけど、それに対するメンタルの部分はまだ。藍も自分のスランプを通じて勉強したし、メンタルトレーナーとして活動するのもいいのでは」と話した。

 誰からも愛されるキャラクターは、優さんの「一人の人格者で生きていきなさい。ゴルフは人格を高めるためのもの」という教えによるもの。引退後は「普通の家族の時間」が持てるようになることを期待する。

「米国には何度も行ったといってもゴルフ場ばかり。これからは、あちこちを案内してもらいたいですね」

 藍が4歳でゴルフを始めてから、父と娘の中心は常にゴルフ。時には意見の食い違いで衝突することもあった。そんな緊張感から解き放たれる時がようやく来る。