元AKB48で元HKT48の多田愛佳(22)の「ぶっちゃけトーク力」は健在だった。

 先日、東京・池袋のあうるすぽっとで行われた出演舞台「悪ノ娘」の公開稽古後、囲み取材に出席した。取材陣から「グループ時代のメンバーの方も見に来てくれそうですか」と質問された。すると「いや…」と言って微妙な表情を見せ、「今回、招待(のチケット確保)が厳しくて…」とバカ正直に答えた。これには周囲のスタッフも思わず笑っていた。

 実は多田の「内情ネタ」には、以前から定評があった。2年半前に放送された日本テレビ系「HaKaTa百貨店3号店」で、AKB48で同期の渡辺麻友(23)に対して、嫉妬心があったことを告白した。指原莉乃(24)から「らぶたん(=多田)は昔、まゆゆ(=渡辺麻友)がどんどんグイグイ売れていった時にね…」と水を向けられると、「今だから言えるんですけど」と切り出して「正直『死んでほしい』と思った」と大胆な表現で当時の心情を吐露。スタジオは大爆笑に包まれた。

 これまでのAKB48グループといえば、指原の柔軟性あるトークや、島崎遥香(23)の飾り気のない率直な発言などが話題になったり、注目されたりした。多田の「ぶっちゃけ」は、そうしたものとはまた違う、「それを言っちゃうんだ」という大胆さと無邪気さ、無防備さがある。取材する立場としても、翌日の新聞の「見出し」になりそうなフレーズを期待できる、心強い存在といえる。

 今回の舞台の取材では、投票期間に入ったAKB48選抜総選挙についても聞かれた。「私は同期で唯一、立候補した渡辺麻友に1位をとってほしい」とキッパリ答え、さらに「(渡辺は)最後の総選挙だと言っているし、また、あの1位の椅子に座ってほしい」と真顔で答えた。思えば以前に「死んでほしい」とまで思ってしまった同期メンバーだが、そんな過去は関係なく、今思っていることを素直に言葉にしていた。

 4日から始まった舞台には「厳しい招待枠」の中でも、元AKB48岩佐美咲(22)やHKT48兒玉遥(20)らが観劇に訪れ、多田とツーショット写真を撮っている。

 その「ぶっちゃけ」は、信頼関係があるからこそ、できることなのかもしれない。ただの毒舌や無鉄砲ではない、温かい人間味を感じる。