ベテラン漫才コンビの中田カウス(68)ボタン(69)が21日、大阪市内で、本拠地のなんばグランド花月(NGK)に匹敵する「東京グランド花月」開設への手ごたえを語った。

 この日は、大阪市北区のカンテレで、コンビ結成50周年記念特番「中田カウス・ボタンの漫才一筋半世紀」(27日午後4時放送=関西ローカル)を収録。コンビが若き日から、勉強熱心さと芸へのストイックな姿勢に刺激を受けていた桂文珍(68)も出演し、3人でトークを行った。

 その収録後、半世紀を振り返る中で、東京での寄席興行が定着してきた時代の流れを明かし「とくに浅草は、僕の(襲撃)事件のとき、その新聞を手にしたお客さんがおって、僕らもそれをいじるという。もう、そのまんま、大阪でした」と振り返った。

 本拠地にも勝るとも劣らない客席のノリ。ましてや子どもたちも「漫才が分かっている。ちゃんと笑ってる。漫才の将来を約束してくれてる」と感じるそうだ。漫才中心のプログラムで上演する本拠地・NGKの公演をそのまま東京・浅草で上演を始めて10余年。当初から「東京でも花月を」の思いを秘めていたが、その手ごたえも十分だ。

 現在では、その“出張花月”が全国へと広がっており、都内でも複数箇所で上演。「今、都内なら(花月の劇場は)どこがいいのかリサーチしてるとこです」と、カウスは語った。

 コンビとしては結成50年。所属する吉本興業はすでに創業100年を超えている。カウス・ボタンは「全国どこでもお客さんが来てくれて、こういうありがたみは当たり前やない。感謝の気持ちで、150年、200年と続いていく」と話していた。