国内男子ツアー「ISPSハンダマッチプレー選手権」3回戦(6日、千葉・浜野GC=パー72)、8人のシード選手の一人でホストプロの谷原秀人(38=国際スポーツ振興協会)が甲斐慎太郎(36)を1アップで下し、7日の4回戦に進出した。世界最高の栄誉とも言われる「プレジデンツカップ」の出場メンバーからは惜しくも漏れたが、その視線はマッチプレーVから海外に向けられている。また、シード選手の池田勇太(31)、小平智(27=Admiral)も順当に勝ち上がった。

 3月の世界選手権シリーズ「デル・マッチプレー」で、世界ランク2位のジョーダン・スピース(24=米国)を破るなど、4位に食い込んだ谷原が国内ツアーでのマッチプレー初勝利を挙げた。意外にも聞こえるが、日本ツアーでのマッチプレー出場は、2003年まで行われた「日本マッチプレー選手権」以来14年ぶり。谷原は最後の03年大会に1度だけ出場し、1回戦敗退を喫していた。

 雨の中のプレーとなったこの日は14、15番を続けて落とし、追いつかれる苦しい展開。僅差で勝利を収めたものの「パッティングがひどかった。(ラインが)読めていない」。前日のプロアマ戦では10バーディーを量産。「昨日、入り過ぎたんで今日は入らないだろうという予感はありました」と苦笑いで振り返った。

 今季は米ツアー、欧州ツアーを転戦し、日本での出場は4試合目(うち2試合は海外での開催)。来週の「ANAオープン」は出場を予定しているが「その次は出られても『カシオ(ワールドオープン)』(11月23日~、高知)だと思う」とまだまだ大忙しだ。

 米国選抜と世界選抜(欧州を除く)による対抗戦「プレジデンツカップ」(28日~、米国ニュージャージー州)の出場も有力視されていたが、日本時間7日朝発表された、キャプテン推薦の2人はエミリアノ・グリジョ(24=アルゼンチン)とアニルバン・ラヒリ(30=インド)で谷原の名前はなかった。今後は現在ポイントランク15位につける欧州ツアーを中心にプレーする。

 日本での出場機会は限られているだけに「いいプレーを見せられるように頑張りたい。(ISPS)半田(晴久)会長の笑顔が見たいですね」。ホストプロとして、ファンと所属先を喜ばせる優勝を誓った。