元関脇の幕下豊ノ島が3勝目「ざんばらには負けられない」
「大相撲秋場所・8日目」(17日、両国国技館)
元関脇で西幕下17枚目の豊ノ島(34)=時津風=が若隆景(荒汐)を一気の寄り切りで下し3勝目(1敗)を挙げた。立ち合い鋭く、左を差すと下から攻め立て、がぶった。
「会心の相撲過ぎて言うことがない。前に出る相撲が取れた。相手はざんばら(まげがまだ結えない)だったしね。勝ってしまえば言えることだけど、ざんばらには負けられない」と力を込めた。
若い相手に対し「動揺みたいなのが感じた。体も小さいんだから、気迫を前面に出して取らないと」と気遣う余裕。「ま、人の心配している場合じゃないけど」と、笑みを浮かべた。
昨年の名古屋場所前に左アキレス鍵を断裂。2場所連続休場し十両も陥落した。幕下6場所目は背水の覚悟で臨み、勝ち越しに王手。「会心の相撲とだけ書いといて」と、最後までご機嫌だった。