米俳優ジョージ・クルーニー(56)が、女優やモデルへのセクハラ行為が発覚して自身の製作会社を追い出されたハリウッドの大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン氏を非難した。

 ニューヨーク・タイムズ紙が5日、数々のオスカー作品をこの世に送り出してきたワインスタイン氏の過去30年に渡るセクハラ行為を報道し、ハリウッドに大きな衝撃を与えている。

 クルーニーは、「20年以上彼を知っている。一緒にディナーもしたし、撮影もしたけど、報道されているような行為をしているところは見たことがない」とコメントする一方で「(セクハラ行為は)弁明の余地がない」と強く非難した。

 クルーニーにとってワインスタイン氏は、映画「フロム・ダスク・ティル・ドーン」(96年)で俳優としてブレイクするきっかけを作り、「コンフェッション」(02年)で監督デビューのチャンスをくれた恩人でもある。「彼は他のスタジオが作ろうとはしない映画を作り、皆が愛する映画をこの世に送り出してきた」とも語り、今回の事件に大きな衝撃を受けていることを明かしている。

 一方、アカデミー賞主演女優賞に輝いた映画「世界にひとつのプレイブック」(12年)でワインスタイン氏と一緒に仕事をしたジェニファー・ローレンス(27)は、「とても動揺している」とコメント。「5年前に一緒に仕事をしたけど、セクハラ行為は受けていないし、そのような行為についても知らなかった。しかし、この主の虐待は許しがたく、あってはいけないこと。私の心は被害者女性たちと共にあります」と語った。他にも、ベン・アフレックが「一緒に仕事をした人間が、自分の権力を使ってこのような行為を行ったことは悲しく、腹立たしい」とSNSでコメントしている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)