漫画家の久保ミツロウ、コラムニストの能町みね子、音楽プロデューサーのヒャダインによるトークイベント『久保みねヒャダこじらせライブ VOL.2』が11月19日、東京・フジテレビ湾岸スタジオで行われた。

同局系バラエティ番組『久保みねヒャダこじらせナイト』が今年9月に惜しまれつつ終了してから、月1回ペースで開催されているもので、700枚のチケットがわずか10分で完売するという人気ぶりだ。

  • 001のalt要素

    (左から)能町みね子、久保ミツロウ、ヒャダイン

イベントは、予定時刻より10分遅れてスタート。その原因は、久保がメガネを紛失して大騒ぎしていたためで、久保は、置き忘れたと思われるトイレの捜索をマネージャーにお願いしながら、別のメガネをかけて登壇した。しかし、その理由を話している最中に、突如「あっ! 今もっとひどいことが分かりました」と切り出し、無くしたはずのメガネが自らのポケットに入っていたことが発覚。会場は爆笑となり、久保は「ごめんなさーい!!」と平謝りだった。

その後は、来春に終了する『めちゃ×2イケてるッ!』(フジ)などの話題からトークを繰り広げながら、11月10・17日に放送された『夜の巷を徘徊する』(テレビ朝日系)にヒャダインが飛び入り出演し、マツコ・デラックスが『久保みねヒャダ』への出演を熱望していた話にも。

002のalt要素

ヒャダインはこの番組で、東京・恵比寿の行きつけのバーをテレビで紹介してしまい、「バラしちゃったから行きにくい…」と若干後悔しながらも、マツコの出演に向け、スタッフに「ぜひとも交渉をお願いします」と指示すると、会場からは大きな拍手が起こった。

『笑っていいとも!』の「テレフォンショッキング」のパロディコーナー「こじらせショッキング」には、常連ゲストである俳優・千葉雄大が登場。千葉が持参した出演ドラマ『民衆の敵』のポスターを「おーいこれ貼っといて~」とタモリばりに扱いながら、千葉時代(チバニアン)誕生の話題などで、ひとしきり盛り上がった。

そんな千葉を迎え、カラオケであらゆる曲をCharaっぽく歌う「Chara選手権」を開催。能町が八代亜紀の「舟歌」、ヒャダインが工藤静香の「嵐の素顔」、久保がジャミロクワイの「ヴァーチャル・インサニティ」といった曲に果敢に挑む中、千葉は中孝介の「サンサーラ」を歌い、間奏中にはテーマ曲に使用している『ザ・ノンフィクション』風ナレーションを即興で繰り出すという高度な技も見せた。

  • 003のalt要素
  • 004のalt要素

最後には、このイベントの「チケット販売対策会議」を展開。人気のためにチケットが購入できないという声に対し、大きな会場が空いていないことや、チャンスを増やすための抽選もコストがかかること、転売防止策としての身分証の提示も手続きの時間がかかると、丁寧に事情を説明し、改善策として1人あたりの購入枚数を2枚までに制限するという方針が決められた。

そして、より多くの人が見られるよう、次回のイベントは、12月26日に昼・夜の2回公演を行うことを発表。その模様は、来年1月1日(2:15~4:00)に『久保みねヒャダ明けましてこじらせナイト寿スペシャル』として、3カ月ぶりに地上波復活することも発表された。

さらにその後も、3人のスケジュールが1月から3月までの月末の土日を抑えられていることが明かされ、月1回ライブが継続的に開催されることが、ほぼ決定。また、3人が『新・週刊フジテレビ批評』(毎週土曜5:00~)にゲスト出演することも発表された。

  • 005のalt要素
  • 006のalt要素
  • 007のalt要素
  • 008のalt要素
  • 「Chara選手権」で熱唱する面々

イベントを終えて取材に応じた3人は、一様に満足の様子。久保は「ありがたいに尽きるというか、自分が悪ふざけできるのは、それを見て来てくれる人たちにリテラシーがあるからこそ。私はと"共犯関係"になれると勝手に思ってるんですけど、それができるのは、すごく楽しいです」と話す。

能町は「1回目は来てくれるとしても、2回目でガラガラになっちゃ意味が無いので、相当早く売り切れたのはとりあえずホッとしましたね」と安堵し、ヒャダインは「地上波が終わって2カ月くらいたつのに、こうやって(人気が)衰えないのはありがたいなって思いますね。僕らも真新しいことをしてる訳じゃないんですけど」と不思議がる。

番組が終わっても、こうしてイベントとして継続することは極めて異例だ。この模様は、FOD(フジテレビオンデマンド)で配信されるが、久保は「時代のタイミングが良かったんだなと思いますね」と分析し、能町は「スタッフさんに恵まれてるんだなと思います」と感謝。だが、久保は「とは言え、自分たちの何かをもっと磨いて頑張らなきゃっていう方向には…。あるなら『Chara頑張んなきゃ』くらい(笑)」というスタンスで、他の2人も同意していた。

普段からLINEのグループでも会話している3人だが、本番でのトークのネタが尽きる様子は全くない。その理由について、久保が「沈黙が怖いと思ったことは特にないですね。能町さんにもヒャダインさんにも仕切ってもらって、私結構黙ってる時間長い時は長いから。でも、これを言ったらシラケるかなとか、嫌われちゃうかなっていう恐怖感で話したことがないんです」と話すと、他の2人も同調し、それぞれが信頼し合っている関係が伺えた。

そして、早くも地上波復活となるお正月特番が決定したが、能町は「少なくとも年1回の恒例になれば」と期待。久保は「一番世間で働いている人が少ない時間帯だと思うんで、あの時間だけ出会える受験生とか見てくれると、楽しみですよね」と、新たなファン層開拓に意欲を燃やしかけたが、「いや、生存確認でいいんですよ」と思い直していた。

  • 009のalt要素
●『久保みねヒャダこじらせライブVOL.3』
日程:2017年12月26日
会場:お台場特設会場(フジテレビ湾岸スタジオ内)
公演:【開場時間】
   13:00 ※物販エリアは12:30から開場
   18:00 ※物販エリアは17:30から開場
   【開演時間】
   14:00~ ※16:00終了予定
   19:00~ ※21:00終了予定

チケット:「チケットぴあ」で12月10日朝10時より一般発売