2月24日に心不全で死去した左とん平さん(本名肥田木通弘=ひだき・みちひろ)のお別れ会が3日、東京・青山葬儀所で開かれた。喪主は妻仁美さん、発起人代表は里見浩太朗(81)。

 名バイプレーヤーであった左さんを意識して、祭壇は「何色にも染まれる白」「どんな形にもなれる水のような青」の2色を基調とした約6500本の花で飾られた。中央には横幅190インチの巨大パネルが設置され、グラスを片手に優しい笑みを浮かべる遺影が映し出された。70歳のときに撮影されたものだという。パネルの両脇には、左さんが好きだった「友」「笑」の2文字が大きく掲げられた。左さんがCMに出演していた葬儀会社「さがみ典礼」の厚意で、こうした豪華な祭壇が用意されたという。

 戒名は「台光院友誉通勝居士(だいこういん ゆうよ つうしょう こじ)」。「誉れ高い友人と優れた人徳を基盤に、映画や舞台、コメディーなどで残した功績は蓮の台(はすのうてな=仏が座るハスの台座)に光り輝き、人々の心に弘(ひろ)く通じる」という意味が込められているという。

 式の冒頭では、祭壇に設置されたパネルで、左さんの功績をまとめた約15分間の映像集が上映された。左さんのお別れ会にふさわしく、しんみりとせず、明るくまとめられた映像集だった。参列者は900人、献花は432台。

 左さんは昨年6月に急性心筋梗塞で入院し、闘病を続けていた。その後誤嚥性肺炎も発症し、2月24日に容体が急変。家族や所属事務所社長らにみとられ、息を引き取った。