【米国・イリノイ州キルディア28日(日本時間29日)発】女子ゴルフのメジャー第3戦「全米女子プロ」初日(ケンパーレークスGC=パー72)、先週、米ツアー初Vを果たしたばかりの畑岡奈紗(19=森ビル)が69で回り、首位と3打差の3アンダー、10位と好スタートを切った。上原彩子(34=モスバーガー)はイーブンパーで51位発進。横峯さくら(32=エプソン)は1オーバーの71位、野村敏京(25)は3オーバーの108位と出遅れた。首位は朴城ヒョン(24=韓国)で6アンダー。

 2位に6打差をつける圧倒的な強さで初優勝を飾った先週の「アーカンソー選手権」の勢いそのままに、畑岡が6バーディーを奪う快進撃を見せた。

 スタートの10番パー4ではティーショットをフェアウエー右サイドのバンカーに入れたものの、ここから3メートルにつけてバーディー。続く11番パー5も取って、連続バーディーでメジャーの初日をスタートさせた。

 その後、1つスコアを落としたものの、18番パー4をバーディーとし、2アンダーでハーフターン。後半に入ると、2番パー4、3番パー3で、再び連続バーディーを奪い、一時は首位に1打差と肉薄した。

 実質プロ1年目の昨季から米ツアーを主戦場に選んだ畑岡が初優勝に続いて、目標とするのがメジャー制覇と2020年東京五輪での金メダル。これまで着実に積み上げてきた実力と初Vで得た自信も持って臨む今大会は間違いなく、新たな目標達成のチャンスだろう。

 前日までの練習ラウンドではコースを確認し「一日に3つ、4つ伸ばせたらいい位置に行ける」。初日はこの想定通りのプレーだったが、後半に連続ボギーでスコアを落とす場面もあり「最低限の目標はクリアできたけど、もう少しいけたと思う」と悔しさをのぞかせた。

 日本人のメジャー優勝(シニアを除く)は男女を通じて1977年のこの大会を制した日本女子プロゴルフ協会の樋口久子相談役(72=富士通)だけ。日本人2人目の快挙に向け、現在、日本人最上位の世界ランク19位に位置する畑岡が第一歩を踏み出した。