シンガー・ソングライターのさだまさし(66)が、名曲「北の国から~遥かなる大地より~」の制作秘話を明かした。

 さだは4日放送のNHK「ごごナマ」に出演。楽曲制作について「結局は自分の中に釣り糸を垂れるような仕事なんですね、歌作りって。自分の中からしか出てこないじゃないですか、言葉も。思いもかけない良いものが釣れたり、何もあがってこないのもある」と語った。

 テレビドラマ「北の国から」の主題歌である同楽曲は、ドラマのビデオを観ながら作曲したという。脚本家の倉本聡氏から「ギター持って来い」と呼ばれ、「パーティーがあると思ってフラッと行った」というさだ。しかしそこでドラマのビデオを見せられ、「『今、曲つけろ』って言われて、『お前、音楽やれ』って。それで、その場で一生懸命、考えて、倉本先生が何度も(ビデオを)巻き戻して……苦労しましたね」と振り返った。

 同楽曲は歌詞がなくメロディーラインをハミングなどで歌うインストロメンタルだが、倉本氏や出演者たちの前で「あー」「うー」と歌ってみせたところ、気に入られたという。「(自分は)九州人ですから、北海道の大きさを見た時に、言葉が出てこなかったんです。言葉が出なかったから、あんなにみなさんに大切にしていただけたんでしょうね。あれ、歌詞乗っかってたら飽きられてた」と語った。