歌舞伎11月公演「名高大岡越前裁」(3~26日)の公開稽古が1日、東京・国立劇場で行われた。

中村梅玉演じる大岡と対決する天一坊役の市川右団次(54)の長男市川右近(8)も大岡の息子役で出演。実は右団次が46年前に初舞台で演じた役で、右団次は「師匠の猿翁が天一坊でした。不思議な感じで、なつかしく思い出すけれど、彼は2年前に初舞台を踏んでいるから、先輩です」。右近は「緊張するけれど、楽しいです」。追い詰められた大岡は息子と共に切腹寸前となるため、右近は梅玉から切腹の作法も教えてもらったという。

普段はゲームが大好きな右近だが、右団次は「先月も大阪で舞台に出て頑張っている。おおらかに育って欲しいので、叱らずに褒めるようにしている。達者すぎるのもつまらないし、子供らしさがないと、子役の面白みがないかな」と話した。