ファンタジーをモチーフにした5人組の女性ユニット、STARMARIE(スターマリー)が30日、新曲「キミとヒトリ月夜に歌う」の音源をフェイスブック上で、台湾在住者限定という異例の条件付きで公開した。がん闘病中だった台湾人の30代男性ファンが25日に他界したことを受け、急きょ台湾向けに先行公開に踏み切った。

この男性はSTAMARIEが台湾公演を行うたびに駆け付け、握手会などにも参加していたという。発病後は、STAMARIEがライブ終演後、この男性だけのために曲を披露して励ましたこともあった。しかし、24日の台湾公演は入院中のため来場できず、翌25日にメンバーが病院を見舞った。その2日後の27日、この世を去ったと男性の家族から連絡が入ったという。

もともと「キミとヒトリ-」は、この男性をモチーフに作られ、12月26日に発売されることも決まっている。「バイバイまた逢おう」というフレーズから始まり、愛する人を亡くした主人公が、その死を受け入れられず墓地で遺体を探す…というストーリーだ。

男性の訃報を受け、メンバーの中根もにゃは「正直まだ、彼を思い涙があふれて止まらないです。私がこれから彼にできることは、“忘れないこと”だと思います。みなさんも亡くなった大切な人の存在、思い出をずっと覚えていてください」とコメントした。

日本での音源解禁は、12月1日に埼玉のNACK5などFMラジオ4局で行う。現在、全国ツアー中のSTARMARIEは来年1月12、13日に台湾公演を行うことも発表済み。天国へ旅だった男性にささげるステージとなる。