女優真矢ミキ(54)主演のフジテレビ系連続ドラマ「さくらの親子丼2」(土曜午後11時40分)の5日放送の第5話の視聴率が7日、4・2%とビデオリサーチの調べで分かった。前回の3・3%より0・9ポイント、アップした。

初回から3・8、3・5、3・0、3・3%だった。

一昨年10~11月に放送されたドラマの第2弾。真矢が演じるのは、親から虐待を受けた子どもたちが一時的に避難、保護される子供シェルター「ハチドリの家」の食事スタッフ・九十九さくら。子供たちに食事を提供しながら、問題解決に立ち向かっていく。

「ハチドリの家」のスタッフを務める、弁護士の川端哲也を演じる柄本時生(29)は「僕はこの作品の最初の現場が真矢(ミキ)さんと名取(裕子)さんとのシーンで、若いメンバーとの共演はどんな雰囲気か真矢さんにうかがったんです。『熱量がすごいですよ』という言葉に『おお!』と思いました。僕にはもうそんな勢いはないですから笑い。若手はみんな真面目というか、ストイック。何か気になるところがあると集まって話し合ったり、監督に相談したり。そのとき、ちゃんと自分の考えや意見を言っているんです。自分の思いを伝えようと必死なんですね。みんなの取り組みを見ていると、ああ、頑張っているなって感心します。彼らのお芝居を間近で見られるのも楽しいです」と話している。

キャストの中には現役の高校生もいる。「いや、怖いものないだろうな(笑い)。僕も10代の時、そうでしたから。自分に妙な自信があって。僕はこの現場のメンバーみたいに、監督に相談なんてしなかったです。監督から要求されたことにちゃんと応えるのが役者だ、なんて粋がっていましたね。そういう考えでここまでやってきたから。いまだに監督と役作りの話をするのが苦手なんですよ」と笑っている。

物語が進むにつれ、シェルターに避難している井口茜(柴田杏花)が川端に好意を寄せるようになった。柄本は「こういう展開は慣れてないので驚いています。僕は、川端は茜ちゃんの恋心に気づいていないと思います。それもまったく(笑い)。だからこそ、そんなことが自分に起きているなんて考えてもいないでしょうから。茜ちゃんは17歳で、20代半ばの川端からしたら、そんな若い子が自分を好きになるなんてまさかの話で“ありえないこと”なんですよ。だから茜ちゃんの気持ちも、そこに愛情が入り交じっているとは想像すらしてない。そういう鈍感さが川端の良さなのかもしれませんけど。僕としては茜ちゃんの川端への思いは試練なのかな、と思っています。茜ちゃんが成長するための。だから、彼女にとって川端への恋が悲しい結末で終わったとしても、そこから茜ちゃんが前向きに歩んでいく展開になってほしいな、と思っています」と話している。

柄本の父親は柄本明(70)、母親は昨年10月になくなった角替和枝さん(享年64)、兄は柄本佑(32)という俳優一家で育った。「僕は、親と同じ世界で生きていこうと思った時点で、親に迷惑はかけちゃいけない、となぜか感じていましたね。親に何かをほしいとか、何かをしてもらいたいとかって気持ちはそんなになかったかもしれないです。子どものほうが親のために何ができるか考えなきゃいけないと、10代の頃から思っていたんですよね。両親が演技の世界にいたからといって、特別なことはありませんでしたけど。割とどこにでもいる家族だったと思いますよ(笑い)」と話している。

第5話で、さくら(真矢)は出雲(島根県)に出向く。記憶をなくして、しかも妊娠中の古井戸貞子(井頭愛海)が、お正月に「ハチドリの家」のリビングでテレビを見ていると、突然、うめきだした。画面には初詣の参拝客でにぎわう出雲大社の様子が映っていた。さらに、クリスマスパーティーのとき貞子が飾り付けのために描いた絵が、出雲日御碕灯台の風景だったことが判明したのだった。出雲大社や観光案内所を訪ねては、貞子がここにいた形跡はないか探すさくら。宿泊したホテルのロビーで、さくらは貞子を“発見”する。飾られていた出雲大社のご縁縁日の写真に、貞子が映っていたのだ。さくらが写真を凝視すると、貞子の身元を知るヒントがあった。