活動休止中だった4人組ロックバンド「flumpool(フランプール)」が13日、大阪・天王寺公園でサプライズライブを行い、約1年ぶりに活動再開した。

17年ボーカル山村隆太(33)が「歌唱時機能性発声障害」と診断され、17年12月初旬にバンド活動を休止した。山村が「ただいま天王寺!」と会場に呼び掛けると、「お帰り!」と駆け付けた4000人が歓迎した。

約30分間にわたり、メジャーデビュー曲「花になれ」と「two of us」の2曲を披露。山村は「手の震えが止まらない」と言いながらも持ち前の美声を響かせ、何度もステージ上で飛びはね、完全復活を印象づけた。

この日は結成12周年の記念日。メンバーの地元で、メジャーデビュー前に路上ライブなどを行っていた天王寺を活動再開の地に選んだ。

ベース尼川元気(34)は「いつ復活してもいいように準備していました」。ギター阪井一生(33)は「味わったことがない1年。山村の声が出ない時から、リハーサルで週1回はスタジオに入っていた。『花になれ』は1日20回ぐらい練習した」。ドラム小倉誠司(34)は「バンド力が上がった」と、しみじみとそれぞれこの1年を振り返った。

今後の活動も次々と発表し、ファンを喜ばせた。来月28日から8公演を行う全国ファンクラブツアーを開催。5月4日から9月まで22公演を行う全国ホールツアーを開催する。ホールツアーには、活動休止で中止になった広島を含む4都市での公演も含まれている。また、5月に新曲も発表する予定。

山村は「精力的に活動していきます。お待たせしました。また今日からライブができる喜びを1個1個かみしめられる活動を始められたら」と、力強く意気込んだ。さらに「皆さんが待っていてくれるのが、最後の最後のよりどころだったというか。感謝を伝えたいという想いは、ツアーで、音楽で、返していこうと思います」と話し、こぼれる涙をそっとぬぐった。

山村は10年、のどのポリープ摘出手術も受け、バンドは約1カ月間活動休止した。