女性3人組ユニットkolme(コールミー)が大阪市内で日刊スポーツの取材に答え、30日リリースの3枚目アルバム「Hello kolme」をPRした。14年に「callme」としてメジャーデビューしたが、昨年グループ名のアルファベットのつづりを「改名」。フィンランド語で「3」を意味するという。2年半ぶりのアルバムは「心機一転、名刺代わりの1枚なので、ぜひ多くの人に聞いて欲しい。好きになってもらいたい」と、熱い思いを込めた。

今月、世界最大ストリーミングサービス「Spotify」日本の女性シンガー特集プレイリスト「Woman’s Voice」では、カバーアートに選出された。「何も知らなかったので本当に驚きました」と喜ぶが、「海外の方に知ってもらえるチャンス」と貪欲だ。

楽曲は3人が作詞し、英語を得意とするラップ担当のKOUMIがラップ部分の英詞や3人が書いた歌詞を英訳し、作曲を得意とするMIMORIがメロディーを乗せるというスタイル。ダンスから衣装の監修まで、アーティスト活動全般をセルフ・プロデュースするため、チームワークの高さが肝になる。「高校卒業後に仙台から3人で上京して同居して、さまざまな経験を通して一緒に成長できている」とリーダーのRUUNAは団結力を実感。感受性豊かな22歳トリオが、「今という時代」をおのおの受け止め、楽曲に変換するような作業が、格好良さとかわいさの入り交じるコールミー独自の音楽を作り出している。

アルバムは12曲を収録。「デビュー以来1カ月に1回はスタジオに入って曲を作ってきたのですが、多くの楽曲から収録曲を厳選した」とMIMORI。例えば、リードナンバーの「The liar」は「思い合っているのに付き合わない2人」をテーマにした。MIMORI自身の「妄想」と言うが、今どきの22歳の等身大の恋愛感がジャジーな楽曲で表現された1曲だ。「3枚目ですが、一番の自信作。4年半前に活動を始めたときに描いていた格好いい音楽が形にできたと思います」と胸を張る。

音楽配信時代の申し子とも言うべき、ネット経由で海外での人気も上昇。昨年7月にパリで行われた日本文化を紹介するイベント「Japan Expo(ジャパン・エキスポ)」でのパフォーマンスは、「最もオーディエンスを沸かせたグループ」とSNSでも話題を呼んだ。RUUNAは「同じ曲でも日本と違うところで盛り上がったり、海外の反応が面白い。言葉が違っても、音楽で盛り上がれると再認識できた」と自身も満喫。MIMORIは「自分たちとしても海外でライブをすることが目標だった。自分たちの夢が1つかなった」と振り返る。

KOUMIはダンスの質の底上げを意識したといい、「音楽がジャジーなテイストやR&Bの要素も多いので、そういった曲に合わせたダンスパフォーマンスも見てほしい」。RUUNAは「アルバムを聴いて、ライブに来ていただき、コールミーを立体的に感じて欲しい」。ツアーは3月2日の岡山を皮切りに、3日福岡、16日名古屋、17日大阪、23日仙台、30日東京と、1カ月で国内を縦断する。詳細は公式サイト(https://avex.jp/kolme/)を参照。