人気上方落語家、桂南光(67)が1日、大阪市内で、米朝一門落語会シリーズ2019「桂南光 立川生志二人会」(3月10日、大阪・サンケイホールブリーゼ)の取材会を開き、活動休止を発表した嵐のリーダー大野智の生き方へ共感する思いを口にした。

今年で入門50年目。南光は「はなし家という仕事に、こんなに長いこと、生涯かけてやると思わなかった」と吐露する。

自分の中に「別の仕事があるんじゃないか」という気持ちもあると言い「70(歳を)超えてしばらくしたら、元気なうちに引退すると思います。『これで引退します』って言わないである日、一切出なくなるという風にしたい」と、現在描いている自らの引き際、あり方を語った。

長年のアイドル生活を離れ、普通の生活を望む思いを明かした大野に近い思いかもしれない。これについて問われると「全然レベルは違いますけど、大野くんの気持ちはよく分かります」と答えた。

互いに、絵画を趣味とする共通点もある。「話も合うのでは」と笑顔で話し、南光は「もし、大野くんが(南光が所属する)米朝事務所に来るなら…自由にさせてあげますよ」と笑わせた。

嵐のメンバーの中では、二宮和也と番組で共演し「(ニノに対して)『ナン』って呼んでもらった」と上機嫌で明かした。

同会は東京の立川生志(55)を迎え、2席を披露する。そのうちの1つに古典落語「らくだ」を選んだ。

生志とは約25年前、地方の落語会で初めて会ったといい「素人の時からファンでした」と言われ、生志が買って持っていたCDにサインをしたという。

その時、南光の「らくだ」のCDを持っていた生志から「この(CD)『らくだ』がとても好きで聞いて、自分も『らくだ』をやろうと思った」と、言われたそうだ。

以来、何度か共演したが、その際には「らくだ」を披露していないそうで、南光は「お客さんにも聞いてもらうが、今のオレの『らくだ』はこんなのですよというつもりで」と、南光なりの思いやりを話していた。