俳優城田優(33)らが出演するブロードウェーミュージカル「PIPPIN」(ピピン)日本語版の歌唱付き制作発表が27日、東京・表参道のスパイラルホールで行われた。

本作は、1972年に初演されトニー賞5部門を受賞したブロードウェーミュージカルの名作。13年には新演出版が上演されトニー賞4部門を受賞した。今回は、新演出版を手がけたダニー・パウエル氏自らが日本語版を演出し、本場のクリエーティブチームが再集結。公演の世界観はそのままながら、オールキャスト日本人というのが特徴。

主役ピピンを演じる城田は「僕もニューヨークで見させていただきました。『すごい』と思った感動を日本のみなさんにも感じてもらいたい。そして、本場のミュージカルを超えて日本の方が良かったと思わせるような作品にしたい」と意気込みを語った。

リーディング・プレーヤー役のCrystal Kay(33)は今回がミュージカル初挑戦。「すごく重要な役だし、緊張しすぎて初日がどうなるのか心配。14年に私もニューヨークで公演を見ていて、公演後に役者さんの出待ちをしていたら、ファンの方に今回演じるリーディング・プレーヤー役の女優さんと間違えられて声をかけられたことがありました。そして、今回この役をやることになって『ご縁があるな~』と思いました」と、エピソードを披露した。

ピピンの祖母バーサ役には、中尾ミエと前田美波里がダブルキャストで出演。2人が演じる役は空中ブランコに乗るなどアクロバティックなシーンが満載で、中尾は現地スタッフから「懸垂を10回ぐらいできるようにしておいてください」と言われたそうで「そのために毎朝、近所の公園の雲梯(うんてい)にぶらさがって鍛えています。近所でもうわさになっていて『もう終わったんですか?』とか聞かれます。でも、もしかしたら人生で1番筋肉がついているかもしれない」と話した。

前田は「すごい大変な役で(中尾)ミエさんがいてくれて良かった」とダブルキャストに安堵(あんど)の表情。これには中尾が「何かあったら任せられるから」とすかさず呼応し、笑いを誘った。

城田は、「見に来て損はさせませんし、元気、勇気、やる気、夢、希望といったものを分けられるような公演にしたい」とアピールした。

ブロードウェーミュージカル「PIPPIN」(ピピン)日本語版は、東京公演が6月10日から30日まで、東急シアターオーブで上演。その後、名古屋、大阪、静岡公演が予定されている。