観月ありさ:悪役は「楽しい!」 手塚治虫マンガが原作の舞台で悪魔に

舞台「悪魔と天使」の一場面
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舞台「悪魔と天使」の一場面

 女優の観月ありささんが主演する舞台「悪魔と天使」が3月1~3日に名古屋・伏見の御園座で上演される。手塚治虫の未完マンガ「ダスト8」が原作で、豪華列車トワイライトエキスプレス号が事故に遭い、奇跡的に生還した8人の人生を描く物語。精霊の悪魔キキモラと海江田沙月という2役を演じる観月さんがこのほど取材に応じ、悪魔役について「いつも正義感の強い元気な役が多いので楽しいですね! 分かりやすく悪い役をやるのは面白いです」と語った。

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 「悪魔と天使」は手塚治虫の生誕90周年記念作で、1月から神奈川、大阪で上演され、名古屋で千秋楽を迎える。オムニバス形式だった原作を一つの物語として再構築した。生還者の8人が出会い、交流しながら生きる意味を考えていく……という内容で、死と向き合ったとき、どう生きるかを問う物語だ。白石隼也さん、黒川智花さん、ダンスボーカルユニット「Lead」の鍵本輝さん、音楽グループ「SOLIDEMO」の向山毅さんと木全寛幸さん、人気グループ「DISH//」の矢部昌暉さん、佐藤B作さん、高島礼子さんも出演する。

 観月さんは今回の舞台で「今をどう生きるか、生きられていることへのありがたさなど、いろいろと考えさせられるいい機会になりました」と言い、さらに「運命ってちょっとしたタイミングで変わっていくものなんだろうなと思います。この作品をやったから、この人と出会って、縁ができて、またこの作品が生まれて……という縁を考えさせられる舞台」とも感じている。

 初日から1カ月以上たっていることから、キャストの雰囲気も良く「人間関係も出来上がって、のびのびとお芝居をやる余裕も出てきました。みんなアドリブも出て、ぼんち(おさむ)さんのアドリブが暴走し始めて、(佐藤)B作さんが軌道修正をするというか……。(2人のアドリブは)ステージ袖でスタッフと共演者も『きょうは何をするんだろう』と見ています」とシリアスなだけではない、舞台の魅力も語る。

 初めての舞台出演は30歳で「食わず嫌いだった」と話す観月さん。2017年からは自身がプロデュースする公演「座・ALISA」も手がけており、「舞台はやればやるほど奥深い。目の前にお客さんがいてくれて、表現したものをどういう顔で見てくれているのか、どう感じてくれているのかがその場で分かるのは大きな醍醐味(だいごみ)です」と魅力を語った。

 公演は3月3日に最終日を迎えるが、悪役は気に入ったようで「また悪役をやりたいですね。映像でやってみたいです。恐れられる役がいいですね」と笑顔を見せていた。

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