関ジャニ∞錦戸亮(34)が主演するフジテレビ系連続ドラマ「トレース~科捜研の男~」(月曜午後9時)の第10話が、11日に放送される。

舞台となるのは科学捜査研究所。錦戸演じる科捜研法医研究員の真野礼二は、ある陰惨な過去を持っている。「鑑定結果こそが真実」と冷静沈着。主観や臆測を排除し、鑑定結果から得られる客観的な真実のみを信じ、亡くなった被害者の思いや無念を明らかにしていく。原作は累計40万部突破の人気コミック「トレース~科捜研法医研究員の追想~」。

科捜研法医科長の海塚律子を演じる小雪(42)は「原作では男性なんですよね。お医者さんとか弁護士さんとかもそうですけど、何らかの権力があるような世界は男性社会の空気が強いので、そういう部分を少しフラットな目線で見られるように女性が演じる、というのは良いのではないかと思います。自分の権力でモノを言うのではなく、みんなのクッション材的な存在になれて、かつ周りを見渡せて物事を進めていけるようなキャラクターにしたかったので、あまり威圧的な、立ち位置で演じないほうがいいんじゃないかな、ということは事前にお話しさせてもらっていました。実際の社会では、男性の上司が上から命令して、カリカリして、みんなが萎縮していくようなことってよくあると思いますが、ドラマの中では、こういう職場もあるのかな、と思って見てもらえるというのは、私が海塚を演じる理由でもあるのかな、とは最初に考えました」と話している。

第10話では、家族を失った25年前の「武蔵野一家殺人事件」の真相を追う真野(錦戸)は、唯一の協力者である高校教師の早川(萩原聖人)に会う。そこで早川は、数日前に歩道橋の階段から転落死した元テニスプレーヤー・原田恭一(上杉柊平)の話を切り出す。原田は、2年前に、ライバル選手だった春日部芳彦(征木玲弥)のドリンクに禁止薬物を混入させて飲ませたドーピング事件が原因でテニス界から追放されていた。

実は、原田や春日部が所属する実業団チームのオーナー・佐保優作(袴田吉彦)が、唯一消息がつかめなかった早川の教え子だと言うのだ。高校時代の名字は「倉本」だったが、間違いないという早川。その佐保は、以前、変死体で発見されたホームレスの新妻大介とともに、真野の兄・義一(倉悠貴)をいじめていた主犯グループのひとりだった。

そんな折、真野のもとへ捜査一課の刑事・虎丸良平(船越英一郎)がやってくる。虎丸は、新妻の一件が「武蔵野一家殺人事件」と関連があるのなら真相を突き止めたいと真野に申し出る。そして、沢口ノンナ(新木優子)にも事情を打ち明けたことをわびた。ノンナは真野に協力を申し出るが、真野は「お前には関係ない」と言い放ち、ノンナを部屋から追い出してしまう。

真相解明のために虎丸の協力を得ようと考えた真野は、早川から聞いた佐保の一件と、姉・仁美(夏子)の司法解剖を担当した解剖医の行方を捜していることを虎丸に伝える。