寺田心(10)と冨士真奈美(81)のダブル主演映画「ばあばは、だいじょうぶ」(ジャッキー・ウー監督、5月10日公開)の完成披露舞台あいさつが4日、都内で行われた。

認知症になってしまった大好きな祖母(冨士)の姿を、小学生(寺田)の視点から描いた作品。

緊張からか、イベント前に鼻血が出てしまったという寺田だが、ステージでは、冨士に立ち位置を教えるなどテキパキと振る舞った。冨士は「すごくかわいい。本当の孫ならいいのに」と目尻を下げながらも、俳優としての寺田には「納得がいかないと監督の演出通りに演技をしない。まさにプロフェッショナルです」と絶賛。そして芸歴60年以上のベテランらしく「でもね、これからは筋を通すばかりじゃダメなのよ」と優しく諭していた。

同作は、昨年12月の「ミラノ国際映画祭」の外国映画部門で、寺田が最優秀主演男優賞を史上最年少で受賞。ジャッキー監督も最優秀監督賞を受けた。

この日、同品が監督の父のルーツである中国と台湾で公開されることが決まった。「もともと海外のリクエストに応えて作った作品だった」と明かした監督は、中国に作品とともに凱旋(がいせん)することに「予算がないから自腹かな」と笑いを交えて語っていた。