【ワシントン州シアトル16日(日本時間17日)発】メジャー初黒星を喫したマリナーズの菊池雄星投手(27)は課題を克服できるか。5度目の先発となった15日(同16日)のインディアンス戦は6回3失点と2試合連続のクオリティースタート(6回以上を投げて自責点3以下)をマークしながらもメジャー初勝利を挙げることはできなかった。

 初回に簡単に二死を取りながら1四球を挟んだ3連打で2点を失った。シアトル・タイムズ紙は「菊池が今季与えた自責点13のうち最初の2イニングで自責点9」と報じた。さらに「スカウティング・リポートなどを見て試合の準備はしているが、前進するためには何かが必要だ」と米メディアに語った菊池のコメントを引用し、今後の修正を期待した。

 タコマ・ニューズ・トリビューン紙(電子版)は「菊池はまだ未勝利」と小見出しで「新人左腕はまたもスロースタート。今季17失点のうち最初の3イニングで13点をギブアップ(失う)」と伝えた。またマリナーズ公式サイトは「終盤の本塁打攻勢でも足りなかった」とのタイトルで試合をリポート。菊池が序盤にリードを奪われたことを敗戦の要因に挙げた。

 菊池は試合後に「軸になる球を見つける前に失点してしまった」と振り返っており、序盤の失点をいかに防ぐかが今後の課題であることは分かっている。今季のチームスローガンは「改善」。チーム、そして自分のために実践は急務だ。次回登板は20日(同21日)のエンゼルス戦の予定。花巻東の後輩、エンゼルスの大谷翔平投手(24)の前で威厳を示す投球ができるか。