演歌歌手・大月みやこ(73)が26日、都内で新曲「せめてもう一度」の発表イベントを行った。

 デビュー55周年を記念した第3弾シングルで、アップテンポな曲調。「第1弾が叙情歌で、第2弾がこれぞ大月という王道演歌。第3弾はどんなのが来るのかなと楽しみにしていた」。作品に合わせて声の出し方も変えたそうで「いじらしく、いとおしく思ってもらえるような空気のトーンで歌わせていただきました」と言う。

 1964年にデビューした大月。「東海道新幹線が開通し、東京五輪と、歴史的に印象深い年だった」。昭和が終わり、平成に入った時には「スタッフが新しいことをやらせようと、この年からお芝居がスタートした」と座長公演を始めたという。5月から新元号「令和」を迎えるが、「平成の最後に、55周年の節目の曲を歌えている。改めていまが本当に幸せだなと、感じています」と笑顔を見せた。

 64年デビューの同期には、水前寺清子や都はるみなどがいる。ただ「定期的に新曲を出し、いまでも現役で歌手を続けているのは大月くらい」と言うのは音楽関係者だ。長い間、ファンの支えがあったから続けてこられたのは間違いないが、同関係者は「それもこれも、しっかりした歌声があるから。いまでも声に張りがあって衰えはない。声楽などを勉強したという話を聞いたことがありますが、日々、きっちり鍛えているからこそでしょう」と指摘する。

 6月5日には55周年記念コンサートを行う予定で、ゲストに大月を「お姉さん」と慕う布施明を呼ぶ予定。布施は大月の1年後輩に当たり、同じレコード会社で仲も良かった。「当時、彼はすごいプレーボーイだった。だからステージで何を話すか分からないわよ。口止めをされているけど」と不敵に笑った。