中日の高卒2年目右腕・清水達也投手(19)が12日の阪神戦(甲子園)でプロ初先発初勝利を挙げた。野手の攻守にわたる支えもあり、5回4安打2失点と粘投。チームの6カードぶりの勝ち越しに貢献した。

 今回の先発は、福谷が左腰椎間板ヘルニアで離脱したことで急きょ巡ってきた。高校時代から主にリリーフだったこともあり、今回の登板を不安視する声もあった。それでも清水は「ヤバかったすね。先発を言われてからこの3日間は緊張しっぱなしだった。(2失点した)初回は平常心が保てなかった」と打ち明ける一方で「相手に勝ち越しを許さない気持ちで投げたことが結果につながった」と胸を張った。

 昨年6月には松坂が先発直前に背中を痛め、高卒2年目だった藤嶋がプロ初先発のマウンドに上がり、プロ初勝利を挙げた。今回の清水も同様の緊急登板で、チーム関係者は「去年の藤嶋はその後、先発ローテに定着して3勝を挙げた。清水も藤嶋のように今回の強運をきっかけにしてブレークしてほしい。2人がダブって見えて仕方ない」と期待を寄せている。

 与田監督は「本当によく頑張ってくれた」と清水をねぎらった。次回登板については「いつ投げさせるかは約束はできないけど、コーチと相談しながら(ローテを)組んでいきたい。こういうチャンスが巡ってきたときは、我々が腹をくくって使うしかないので、またいろんなことを考えていきたい」と明言を避けたが、昨年の藤嶋のようにローテ入りできるかどうか、次回登板が試金石となる。