演歌歌手坂本冬美(52)が3日、東京・明治座で座長公演「坂本冬美特別公演」を行った。

第1部「恋桜」は東京オリンピック(五輪)前年(1963年)の花柳界を舞台に、時代に翻弄(ほんろう)されながらも寄り添って生きる2人の芸者(坂本と泉ピン子)の姿を描いた人情芝居。

そして第2部の「坂本冬美オンステージ 艶歌の桜道」では、デビュー曲「あばれ太鼓」やヒット曲「夜桜お七」「また君に恋してる」、師匠の二葉百合子さん(87)の名曲「岸壁の母」などを歌い上げる。泉ピン子も「哀恋蝶」の歌唱で花を添えた。

公演後、取材に応じた坂本は「ピン子さんに支えてもらって伸び伸びとやっています。ピン子さんは歌えるし、しゃべれるしすごい」と友情出演の大先輩をリスペクト。

泉ピン子は「座長は嫌だけど、脇は楽だわ。すごく楽しい」とご機嫌。「ピン子ちゃん」コールが響き渡る客席の様子にも「気持ちいい」。坂本のことを気に入ったようで「この人の一座に入って司会をしたい。私はすごくお得です。宣伝部長もできる。この明治座公演も『飯付き』なの」。曲の歌唱も最初は渋ったが「1曲歌ったらやめられない」と終始笑顔だった。

舞台は27日まで。