新日本プロレス「G1クライマックス」Aブロック公式戦は14日、大田区総合体育館大会で行われ、KENTA(38)が前年度覇者・棚橋弘至(42)を撃破し無傷の連勝。開幕戦(日本時間7日、米国・テキサス州ダラス)での飯伏幸太(37)に続き、前年大会のファイナリストを連破した。

 今年2月で世界最大団体・WWEを退団し、G1の舞台に乗り込んだKENTAが、国内初戦で特大のインパクトを残してみせた。互いに一歩も引かない打撃戦の後、ドラゴンスクリュー、テキサス式四葉固めと多彩なヒザ攻めにさらされて徐々に主導権を握られる。ゴー2スリープは阻止されてしまい、ツイスト&シャウト3連発からスリングブレイドを浴びて窮地に陥った。

 それでもハイフライフローをヒザで迎撃して反撃を開始。スリーパーホールドから繰り出したPKはキャッチされたが、残った左足で飛びヒザ蹴りを発射。そのままPKを決めると、最後はゴー2スリープを炸裂させて、3カウントを奪ってみせた。

 約5年間在籍したWWEでは肩などの故障に苦しみ、なかなか思うような結果を残せなかった。背水の陣で臨んだG1で前年度準優勝者の飯伏、そして優勝者の棚橋と実力者から連勝を収め、そのポテンシャルの高さを改めて証明してみせた。

「今日、棚橋さんと試合して、新日本のファンの皆さんと棚橋さんが作り上げた信頼関係をまざまざと感じて。それは長年、時間を割いて、ここまでの形にしたんだろうと勝手に推測しました。でも俺も遊びにここに来たんじゃなくて。俺はG1クライマックスを優勝するためにここに来たんだよ。初出場初優勝して、またここに帰ってきます」と高らかに宣言。“本来の姿”で帰ってきたKENTAが、一気にAブロック台風の目に躍り出た。