アイドルグループ「モーニング娘。」の元メンバーで立憲民主党から参院選(21日投開票)の比例代表候補として立候補した市井紗耶香氏(35)が20日、東京・品川駅高輪口での「#この夏わたしは変えたい」街頭演説会で、選挙戦最終日を迎えた。

 市井氏の知名度を生かした選挙戦は、子育て支援を全国各地で訴え続け、モー娘。時代のファンらが集まる人気ぶりを見せて話題を集めた。

 ネット上で耳の後ろにある小さなタトゥーに批判的な意見が広がると、本紙の直撃に「タトゥーは事実です。消すつもりはありませんし、どういった思いを持って入れたんですかというのも、今はお答えするつもりは特にないですね」と真っすぐ正面を見据えて堂々と自身の思いを語っていた。

 市井氏は大勢の支持者が集まる中、東京選挙区から立候補した元都議の塩村文夏氏と元朝日新聞社記者の山岸一生氏、同じ比例代表候補でゲイであることを公表した前豊島区議会議員の石川大我氏、東京MXテレビなどでキャスターを務めた白沢みき氏、“筆談ホステス”として知られた斉藤里恵氏らと登場した。

 石川氏からマイクを渡された市井氏は「4人の子育てをする当事者として、国会に子育てをするお母さんを増やしたい。全国比例代表2枚目の紙には“市井紗耶香”と書いてください!」と絶叫し、都内で最後の訴えを終えた。

 市井氏はこの後、静岡・浜松駅北口広場で開かれる街頭演説会で17日間に及んだ激しい選挙戦にピリオドを打つ。

 枝野幸男代表は「(市井氏は)子育て世代が政治に対する不条理を感じて立ち上がってくれた。立憲民主党はあなたです。個人名を書いて、当選させてください!」と熱く語った。

 立民が独自に調査した参院選データによると、市井氏は21日の投開票で“当確”が打たれる可能性が高いという。本紙の直撃に20日、市井氏は品川駅構内で「いいえ違います。最後まで挑戦です!」と語った。

 果たして令和最初の元アイドル議員の誕生となるのか。