女優山谷花純(22)が28日、東京・シアタートラムで、初日を迎えた舞台「今日もわからないうちに」の会見を主演の大空ゆうひ(45)と行った。

山谷は、主演映画「フェイクプラスティックプラネット」(宗野賢一監督、来年公開予定)の演技が評価され、スペインの「マドリード国際映画祭2019」(現地時間17日)で最優秀外国語映画主演女優賞を獲得したばかり。山谷は08年にデビューして初めて演技でもらった賞。「25歳までに1つでも賞という形で結果を残せたらいいと思っていたので、賞をいただけて本当にうれしいです」と語った。

同映画は、東京のネットカフェで暮らす25歳の貧困女性が主人公。ふとした疑問をきっかけに常識が全て覆され、運命のいたずらに立ち向かう姿を描く。これまでも薄幸の役が多い。「それで悩みました。人に相談したら不幸顔だからと言われました」と笑った。今回の受賞で「うれしいけど、まだ実感はわいているわけではないです。1個1個、こういう賞を重ねていって役者人生として分厚いものを重ねていけたらいい」と語った。トロフィーを手に「重いです」と語ると「女優を続けてきたから受賞した。続けることに意味がある。いつか日本アカデミー賞のレッドカーペットを歩きたい」と語った。

一方、舞台は、自分の家だけを忘れる記憶障害の女性と家族を描く。主演の大空は「今までの舞台とは全然、違うチャレンジをしています。稽古場で繊細で柔らかいものを作ってきたので、稽古場で作った大事なものをそのまま伝える初日にしたい」と意気込みを語った。