8日夜から9日午前にかけ関東を襲った台風15号は、4人組ムード歌謡グループ「純烈」も“直撃”した。9日に東京・中野サンプラザで行われたコンサートに、リーダーの酒井一圭(44)は台風の影響であわや遅刻しかけた。

 午後2時開演の昼の部の前には、報道陣向けに取材の時間が用意されたが…酒井の姿が見当たらない。しばらくすると私服にノーメーク、スーツケースを持ったまま現れ「本当に申し訳ない」と謝罪。「自宅は府中で、午前9時に家を出たのに。道がなかなか進まなかった」と汗だくで語った。

 ほかのメンバー3人はすでにリハーサルを済ませており、酒井は「ぶっつけ本番。多分リハなしがちょうどいい。行くしかない!」。

 この日のコンサートは昼の部、夜の部ともにチケットは完売で4400人を動員。たとえ台風の影響があったにせよ、そこはスーパー銭湯などで場数を踏んでいる純烈、酒井。リハなしを感じさせないパフォーマンスで昼、夜それぞれ16曲を披露し、客席を沸かせたのは、さすが!としか言いようがない。

 純烈は昨年末、念願のNHK「紅白歌合戦」に初出場したが年明け早々、当時のメンバー(その後脱退)の女性スキャンダルが発覚した。それでも他のメンバーが真摯にファンに対応したことで人気は落ちるどころか、上がったとまで言われている。酒井が「皆さんの応援のおかげでここまで来れた。ありがたいことに今日は追加公演」と感謝すると、後上翔太は「嵐のような1年だった。追加公演をこの嵐の日にできる」と感慨深げに話した。

 純烈は今年も紅白出場を狙っている。酒井は「それを考えると眠れなかったりする。フルマラソンで言えば、35キロ地点は過ぎた。あとは気力だ」と力を込めた。

「通常ならば女性スキャンダルがあると絶望的だが、純烈は問題のメンバーが辞めたこと、その後の対応の良さで、そこはクリアした。あとは今年の頑張りがどう評価されるか」と音楽関係者。純烈にとって2019年は波乱のスタートだったが、笑顔で終えられるか?