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『ブリジット・ジョーンズ』女優、ジュディ・ガーランド役でオスカー有力!称賛の嵐に涙

第44回トロント国際映画祭

ジュディ・ガーランドにふんしたレニー・ゼルウィガー
ジュディ・ガーランドにふんしたレニー・ゼルウィガー - Courtesy of TIFF

 現地時間10日、第44回トロント国際映画祭で伝説の女優ジュディ・ガーランドの晩年を描いた映画『ジュディ(原題) / Judy』のカナダプレミアが行われ、名演を見せたレニー・ゼルウィガー(『ブリジット・ジョーンズの日記』など)に熱烈なスタンディングオベーションが贈られた。他の作品と比べても段違いの熱量のスタンディングオベーションは終わる気配がなく、感激の涙を流したレニーが「OK、もうやめて! メイクがぐちゃぐちゃになっちゃうから」と止めるまで続いた。

【比較画像】通常時のレニー・ゼルウィガー

 『オズの魔法使』(1939)のドロシー役で一世を風靡し、『若草の頃』(1944)や『スタア誕生』(1954)など圧倒的なカリスマ性と歌唱力で知られたスター、ジュディ・ガーランドの悲しい晩年と美しい真実を描いた本作。薬物の過剰摂取によって47歳で命を落とすことになる前の年、1968年冬から行われた5週間のロンドン公演に挑むジュディを追う。舞台「End of the Rainbow」を『トゥルー・ストーリー』のルパート・グールド監督が映画化した。

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 物語は、破産して家もなく、度重なる遅刻などでハリウッドのブラックリストに載せられた中年のジュディが、2人の子供を連れて巡業しているところからスタート。スリムな体形をキープし、何時間でも働けるようにと大人たちから薬漬けにされた『オズの魔法使』の子役時代と、その結果として不眠症、不安神経症、アルコールや薬物の深刻な問題を抱えた彼女の“現在”を交互に映し出していく。ロンドン公演でもリハーサルを拒否したりとお騒がせなジュディだが、レニーが彼女の愛すべき本質から痛みまで繊細に演じているため共感しない方が難しく、まさに命を燃やすようにスポットライトの下で輝く姿は胸を打つ。

 レニーはこれまでに『ブリジット・ジョーンズの日記』『シカゴ』『コールド マウンテン』で3度アカデミー賞にノミネートされ、『コールド マウンテン』では受賞している。この日のプレミアではQ&A後にも再びレニーにスタンディングオベーションが贈られるなど彼女の名演はトロントを席巻しており、4度目のアカデミー賞ノミネートも有力視されている。グールド監督いわく、レニーは歌唱シーンの多くを撮影現場で生で歌ったといい、レニーは「初めは歌う勇気がなかったのだけど、できるできる! と言われて」と笑って振り返った。

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 レニーは「この映画をやるまで、彼女がいかに並外れた人かということを理解していなかったと思う。彼女が人生の第三幕で、どんな困難と闘っていたかを知るまでは。神が与えた100万人に一人の才能を持って生まれることと、困難に負けず人生を進めていくことはまた別のこと。それこそが彼女を際立たせているもので、彼女は単にアイコニックなだけでなく、英雄的だった。彼女について学ぶほど、一層深く彼女に恋することになった」とジュディ・ガーランドへの思いを語っていた。(編集部・市川遥)

第44回トロント国際映画祭は現地時間15日まで開催

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