東京五輪組織委員会は25日、聖火リレー到着式の概要を発表し、聖火特別輸送機「TOKYO2020号」のデザインを公開した。

 来年3月12日にギリシャ・古代オリンピア市で採火される聖火は、ギリシャ国内で聖火リレーを行った後、同19日にアテネのパナシナイコスタジアムで引継式を実施。その後、TOKYO2020号に積載されて同20日に宮城・航空自衛隊松島基地に到着する。

 五輪シンボルの輸送という大役を任されたのは“五輪3連覇コンビ”だ。柔道60キロ級3連覇(アトランタ、シドニー、アテネ)の野村忠宏(44)は「大役を誇りに思います。自分の人生を懸けて戦い、3連覇を達成したアテネは一番思い出に残っている場所。縁を感じます」と笑顔。女子レスリング3連覇(アテネ、北京、ロンドン)で今年引退した霊長類最強女王・吉田沙保里(37)は「無事に日本に持ち帰りたい。歴史的な瞬間に立ち会えることをうれしく思う」と語りつつ、かねて希望していた聖火ランナーの最終走者について「諦めてはないです(笑い)。もし最後に走れるチャンスがあるならうれしい。よろしくお願いします」と、聖火輸送の最初と最後の“両取り”をアピールした。