新春浅草歌舞伎(来年1月2~26日、東京・浅草公会堂)に出演する坂東巳之助、坂東新悟、中村米吉、中村隼人、中村錦之助が18日、浅草羽子板市に登場。それぞれ、来年の浅草歌舞伎で演じる役にちなんだ羽子板を手にして、意欲を語った。

 巳之助は夜の部「毛抜」の粂寺弾正の羽子板で「そっくりに作っていただき、ありがたい。昨年に続いての羽子板市で、浅草のお正月が近づいた」と話せば、夜の部「義経千本桜」の静御前の新悟は「まだ演じていない役で、こんなにそっくりでうれしいです」。昼の部「与話情浮名横櫛」のお富役の米吉は「羽子板のお富さんのように色っぽく演じたい」。昼の部「三人吉三巴白浪」でお嬢吉三役の隼人は「立役がメーンですが、お嬢吉三では米吉君に負けない色気を出したい」。

 市ではラグビーの五郎丸選手、男子フィギュアの羽生選手の羽子板が飾られ、21年ぶり浅草歌舞伎の錦之助は「修学旅行の引率の先生のような気分。将来は羽子板のメーンの絵柄になる役者になってほしい」と激励した。