卓球のジャパントップ12大会最終日が22日、カメイアリーナ仙台で行われ、男子は2020年東京五輪シングルス代表を確実にしている張本智和(16=木下グループ)が連覇した。

 決勝で同代表当確の丹羽孝希(25=スヴェンソン)と対戦した張本は、第1ゲームを奪った直後の第2ゲームで一時、3―8とリードを許しながらも力でねじ伏せ、初戦の準決勝に続くストレート勝利の“完全優勝”。2大会連続で頂点に立った。

 世界ランキング5位の日本選手トップで五輪選考レースを完走したが、世界選手権など国際大会で格下選手に敗れる屈辱も味わい「今年の前半は、そのことに耐えることができなくて負ければ落ち込むことの繰り返しだった」。それでも「普段一番できることは技術面の練習」と前を向き、先日のW杯男子シングルス準決勝は、世界選手権3連覇中でリオ五輪金メダリストの馬龍(31)を撃破した。

 そんな若きエースは選考レース期間にスマートフォン向けの野球ゲーム「プロ野球スピリッツA」でリフレッシュしていたという。手軽な操作でプレーや選手育成ができるため「できる時間にやったり…。スキがあればやっていた」と野球好きを公言している16歳にとっては気分転換となっていた。

 また、ゲーム内で選手獲得のために必要なガチャ(ランダムにアイテムを提供する機能)で思い通りにいかず「1年くらいやって一回消したときがあったけど、やっぱり2日くらいたって、ないとダメだなと。また始めました」と話すほどコート外の“相棒”になっていたとか。

 いよいよ迫った五輪イヤーに向けて、張本は「今年より笑っていられるような年にしたい。笑うためには試合に勝つことが大事なので、今年よりももっと大きな成績を残したい」と力を込めた。