歌手森昌子(61)が25日、栃木・宇都宮市民文化会館で「森昌子ラストコンサート」を行った。

3月に引退を発表した森が最後のコンサートの地に選んだのは故郷の栃木だった。同会場は1972年(昭47)に「せんせい」でデビューした記念イベントを行った場所でもある。

「いいなあ、故郷って…。ここには、いっぱい、いっぱい、いろんな思い出があるの。だから、今日は最後まできちんと歌わなきゃいけないと思いました」と最後のあいさつ。昨年から130カ所以上のツアーを行ってきたが「でも、やっぱり故郷が一番いい…」と感慨深げに話した。

「こうやってもう皆さまに歌やメッセージを伝えることができなくなります。だけど私はずっと皆さまの心の中にいます。もしどこかで見かけたら声をかけてください」と語り、「これが森昌子としての最後になりますから、いろいろと考えて今日の曲順を決めました。皆さん、お楽しみいただけたでしょうか」とほほ笑んだ。

最後の曲は森の原点でもある「せんせい」。涙をこらえながら歌い上げた。「私は皆さんと歩んだ、この47年を忘れません。どこにいてもこの思い出を宝に元気に生きていきます。森昌子は永遠に皆さんの心の中で一緒です。本当にありがとうございました」と、最後は笑顔を見せながらステージを後にした。