控訴の結論は眼中になし!? 俳優の川崎麻世(56)と、妻でタレントのカイヤ(57)の離婚訴訟の判決で、東京家裁(石橋俊一裁判長)は3日、2人の離婚を認め、カイヤ側が求めた慰謝料2000万円の支払いは棄却した。納得いかないカイヤは控訴する意向だ。これで泥沼離婚裁判は第2ラウンドに突入することになるが、カイヤにとってはもはや裁判の行方は問題ではないとか。ならば、いったい何を目的に法廷で争うつもりなのか――。

 この日の裁判では、川崎、カイヤ双方とも出廷せず、代理人も不在の中で判決が言い渡された。

 石橋裁判長は、夫婦はすでに婚姻関係は破綻していると認定。カイヤが主張する川崎の暴力については「あったとしてもカイヤによる暴行も同程度だった」ことから、カイヤが求めていた2000万円の慰謝料請求を棄却した。裁判費用もカイヤ側の負担とした。

 川崎が2018年10月に離婚訴訟を起こし、昨年7月にカイヤが離婚と慰謝料を求めて反訴したことで“ドロ沼化”した今回の離婚裁判。互いのDVや異性関係を巡って真っ向から対立したが、結果は事実上、カイヤ側の“敗訴”に等しい。

 2人は同日ブログを更新。川崎は「証拠を正当に評価していただいたことについて、とても感謝しています。これから始まる新たな人生のスタートを今まで通り、全てのことに感謝の気持ちを忘れず、より一層芸の道に精進して行きたいと思っております」とコメント。

 一方のカイヤは「私が夫川崎麻世から凄まじいDVを受けていたのは事実です。この裁判がどのような結果でも私は真実を追い求めます」と、控訴する意向を示した。

 とはいえ、控訴したところで判決を覆すほどの新しい材料があるとは思えない。カイヤと親しい芸能関係者が言う。

「本人は完全にブチギレています。まったく納得していない。これから弁護士と判決内容を精査すると言っています。今回の判決では、川崎さんのDVを一部認めていますからね。そこがポイントになる。もっとも、カイヤも暴行しているから慰謝料2000万円は認められなかったんでしょうけど」

 ヒントになるのは、この日の夜、ユーチューブで生配信されたネット番組で、カイヤが「私と同じようにDV被害の女性を応援したい」と宣言したことだ。

 芸能プロ関係者は「控訴しても、有利な判決が見通せないのは本人も分かっているでしょう。かといってこのまま判決を受け入れることはできない。だとすれば、自分のことは度外視して、DV被害に遭った女性を勇気づけるような裁判にしたいということ。そうすれば控訴の意義が見いだせますからね。この裁判を通して、“DVカウンセラー”カイヤとして活動するつもりなのでは?」と読み解く。

 もともとカイヤは敬虔なクリスチャン。暴力や不正に対しては絶対に許せない性格だ。「川崎から離婚訴訟を起こされた時、当初は同意できなかったのも“神の前で契約して結婚した”という思いを貫きたかったから」とは同関係者。

 そういう意味で迫力満点のカイヤは、被害女性と一緒に戦う“女闘士”として、うってつけの存在と言える。今後、裁判の展開がどうであれ、泣き寝入りする被害女性に寄り添うつもりなのかもしれない。