歌手の西田あい(31)が、10年目で“開眼”か? 昨年末にアルバム「アイランド・ソングス~私の好きな愛の唄~」をリリースした西田。そこには、ユーチューバーとしても活動して身に付けた“必殺テク”が生かされている。

 2010年に作曲家の平尾昌晃氏の愛弟子としてデビューし、10周年を迎えた。同アルバムはカバー曲を集めたもので、ちあきなおみの「黄昏のビギン」や松任谷由実の「ルージュの伝言」、カーペンターズの「イエスタデイ・ワンス・モア」といった名曲も収録されている。

 中でも「黄昏の――」と「ルージュ――」の2曲は“ささやき声”で歌っている。

 西田は一昨年にユーチューブの公式チャンネル「ニシアイチャンネル」を開設。ユーチューバーとしても活躍中で、その中でネイルタッピング、ささやき子守歌、童話の読み聞かせなど、聴く者をリラックスさせたり、気持ちを落ち着かせる効果があるといわれ、ブームになっている「ASMR」を取り入れている。そんな手法にヒントを得てこのカバー2曲を歌い上げたという。

 西田は19日、都内でアルバム発売イベントを行い、350人の前でアルバム収録曲など21曲を熱唱した。

「10年という月日があったからこそ、いまは音楽を純粋に楽しむことができている」(西田)

 このところ人気も上向き傾向だ。ある音楽関係者は「ユーチューブの会員もかなり増えて、歌のファンも確実に増やしている。歌謡番組など、テレビでも確実に露出を増やしている」と波に乗ってきているという。

 所属事務所の先輩には紅白歌手の「純烈」がいる。西田は「これまでは、あっち行ったりこっち行ったりフラフラしていたかもしれませんが、先輩たちのように、ここから紅白を目指していくようなルートに乗りたいですね」と10年目の飛躍を誓った。