アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニング曲「残酷な天使のテーゼ」や、Wink「淋しい熱帯魚」などを手掛けた作詞家の及川眠子さん(60)が、新型コロナウイルス感染拡大にともなうイベントやライブの開催自粛が続く中、主催者側に対する批判的な声に反論した。

及川氏は8日、ツイッターを更新。「コンサートやイベントが中止・延期となり、今後は損害に関しての話になってくるだろうが、こういうときに『おまえらは日頃もうけてるんだからいいだろ』みたいな意見が結構多くてうんざりする」と、ネット上の声に触れ、「個人が損するだけならみんな静かに耐えるよ。でもアーティストや演者の後ろにはたくさんのスタッフがいる。1つのステージや舞台をこなすにはたくさんのスタッフの力が必要。もちろんスタッフにも生活がある。それをどうするか、だからみんな悩むし苦渋の決断を下すのだ」と反論した。

続けて、「日頃もうけてるからたまには損してもいいでしょ的な感覚は、その道で努力し続けてきた人に対しての侮辱でしかない」と憤慨。「才能があるから見いだされるのだ。努力するからお金や名声を得られるのだ。そして自分よりたくさん稼いでる人たちは、きっと自分よりもイヤな思いをして頭も下げてる。そんなふうに考えられない人が、単なる嫉妬心で汚い気持ちを投げつけてる。実につまらん」と不快感をあらわにした。

また、「自粛は仕方ない。本当に、仕方ないという言葉でしかない。でもコロナで亡くなる人たちより、この自粛のために今後生活が困窮してしまう人たちの方が多くなると思う」とし、「コンサートやライブに行けなかったそのお金でCDを買ってほしい。それ以外にも服を買って花を買って、とにかくお金を使おうよ」と呼びかけた。