緊急事態宣言で大張り切りなのが小池百合子都知事(67)だ。

 7日、安倍晋三首相に続いて緊急会見を開いた小池氏は「(外出自粛は)家族を守るため、大切な人を守るため、社会を守るため」と強調。身に着けていたマスクについて聞かれ「手作りで近所の方からお届けいただいたものです」と照れるひと幕もあった。

 当初、首相は経済への影響を鑑み、宣言に慎重だった。対照的に小池氏は新型コロナ対策を先手先手で打ち出し、メディアにも“はしご出演”し、存在感をアピールしてきた。

「まるで彼女が首相になったかのよう。東京五輪関連ではカヤの外でやる気をなくしていたが、コロナ禍で息を吹き返した。安倍首相は喜々とした表情で動き回る彼女の様子を見て『恐ろしい女だ…』とこぼしていたそうです」(政界関係者)

 安倍首相から“主役の座”を奪い取った格好の小池氏は、天敵だった都議会自民党から「小池支持」を取り付け、7月の都知事選に突き進んでいる。
「今の選挙情勢調査は小池氏の再選が確実です。そればかりか、小池氏は前回獲得した290万票以上を目指している。それを手土産に、将来再び国政復帰を果たす野望を勘繰る声さえ上がっています」(自民党関係者)

 かつては「日本初の女性首相に最も近い」と言われた小池氏。久々に連日の“小池劇場”でスポットを浴びる堂々の主役ぶりを見る限り、その野望は消えるどころか、より膨らんでいるようだ。

「そんな小池知事を煙たがっているのが、安倍官邸。営業休止を要請する施設に都知事は理容室、美容室を挙げていたが、国は『国民の生活に必要な事業であり、制限はしない』と真逆の見解を示している。国と都で意思疎通が全く取れていない証左だ。国民のためと言いながら、両者で主導権争いをしているだけではないのか」とは永田町関係者。

 見えない敵・新型コロナへの不安が一層強まった史上初の緊急事態宣言発令。その裏で、総理と都知事が暗闘を繰り広げているとしたら、国民はたまったものではない。