今はちょっぴりお疲れモードか。ソフトバンクの新大砲、ウラディミール・バレンティン外野手(35)のバットから快音が飛び出していない。

 23日時点で打率2割(15打数3安打)と単打こそ出ているものの、まだ本塁打と打点はなく、得点圏に走者を置いた場面で8打数ノーヒット5三振と結果が出ていない。速球派が多いパ・リーグでは苦しむとの声もあったが、4試合で8得点のチームの得点力不足に直結してしまっている。現状4試合の話とはいえ、開幕前の練習試合でも12試合で打率1割6分2厘(37打数6安打)、1本塁打、3打点と本調子ではなく気になるところだ。

 ただ、チーム関係者は大きな心配はしていない。「今は疲れが出ているところだと思っている。ヤクルト時代だったら特別扱いで免除されていたであろうことも、うちでは開幕前になっても一生懸命にやっていたから。チームがガラリと変わって気疲れというかね。そのうち慣れてくれば打つようになるよ」とポジティブな見解を口にした。

 バレンティンほどの実績がある助っ人ならば、時には抜いたりしながら調整することは問題ない。ただ、ソフトバンクの主力はそのようなことが一切ない。バレンティンも移籍初年度でチームカラーになじむべくハッスルしており、開幕前日にもシート打撃の外野守備に就くなど汗を流している。今は重圧もあるだろう。徐々に慣れてきて抜けるようにもなってくれば…というワケだ。

 振り返ればデスパイネもロッテから移籍してきた2017年にスタートで苦しんだ。開幕から13試合を終えた段階で打率2割5厘、0本塁打、1打点だった。それが最終的には2冠王だ。バレンティンは果たして…。