バレーボール女子日本代表の中田久美監督(54)が6月に引退を表明した新鍋理沙(30)について言及した。

 新鍋はアタッカーとしては小柄ながらも、正確なサーブレシーブなどを武器に、日本代表として活躍。2012年のロンドン五輪では、1984年ロサンゼルス五輪以来、28年ぶりとなる銅メダル獲得に貢献した。

 中田監督は31日のオンライン取材で、新鍋の引退について「非常に残念なことだと思う」と本音を吐露する場面も見られたが「新鍋の性格を知っているだけに、彼女の意志も固く、そこは尊重してあげるべきだと思う。でも、私たちは足を止めるわけにはいかない」と前を向いた。

 新鍋からは、6月の中旬から下旬にかけて直接中田監督に引退の連絡があったといい「『引退を決めました』という報告を受けた。所属チーム(久光製薬)の強化方針、あとは指のケガ、五輪の延期と、いろんなことが彼女の中で重なってしまったのかなという思いがしている。五輪でメダルを取ることがどれだけ大変かを一番分かっている選手。本当に妥協をしない選手なので、彼女自身相当悩んだ決断だったと感じている」と神妙に語った。