女優の秋元才加(32)が、14日公開の戦争アクション映画「山猫は眠らない8 暗殺者の終幕」でハリウッドデビューする。CIA、ロシアの傭兵、ヤクザの訓練を受けた暗殺者を演じ、本格的なガンアクションにも挑戦。人気アイドルグループ「AKB48」を卒業して7年。本紙のインタビューに応じた秋元は、海外の撮影で感じたこと、AKB時代のメンバーたちとの交流やグループへの思いなどを明かした。

ベテラン狙撃兵のトーマス・ベケット(トム・ベレンジャー)が、米国政府から指令を受け極秘任務を遂行した第1作から27年。シリーズ8作目となる今作では、米国が重要な貿易協定を交わす前日に外交官が殺害され、その容疑者として米海兵隊前哨狙撃兵のブランドン・ベケット(チャド・マイケル・コリンズ)が追われることになる。

 ――ベケット親子を狙うCIA、ロシアの傭兵、ヤクザの訓練を受けた暗殺者という役。ハリウッドデビューの心境は

 秋元 グループ在籍時に「いつかハリウッドに出てね」と言ってくださるファンの方がいて「できたらいいね~」とか言ってはいたんですけど、まさか本当に出られるとは思っていなかったので、個人的にもうれしいです。応援してくださった人たちの夢をまた一つかなえることができたのがすごくうれしいですね。

 ――忍者のような激しいアクションにも挑戦。日本との撮影の違いは

 秋元 常に自分の意見を求められる。「君はどんなイメージを持っていて、どういうふうに演じようとしていますか?」と聞かれたり、台本でも「これはやりたくない、こうしたら面白いとか意見はありますか?」と。私は海外のキャリアはゼロなのに、同じアーティストなんだから、上も下もなく、みんなでクリエートしていこうという現場で、すごく心地がよかったです。ただ、通訳を介して英語で細かいニュアンスを伝えるのが難しくて。自分の言葉で表現するためにも、改めて英語を勉強しないといけないなと思いました。

 ――監督や共演者は人気アイドルグループに所属していたと知ってた?

 秋元 知らなかったみたいで、オーディションに合格して何の先入観もなくキャスティングされて。でも、衣装合わせをしたときに、共演者の皆さんの写真の中で、私だけAKB48時代の制服を着た私が貼られてて(笑い)。そこらへんのネットから取ってきたみたいで「なにこれ?」と言われたから「日本のアイドルグループにいたときの写真だよ」と説明をしました。違和感がすごかったですね(笑い)。

 ――グループを卒業してから7年。同期の大島優子さん、宮澤佐江さんら女優として活躍する卒業生も増えた。今でも意識はしますか

 秋元 10代の最初のころにはありましたけど、あれだけグループ内で順位付けされる世界にいたら、嫉妬とかしなくなりますね。卒業するころには悟りを開いてる感じになる(笑い)。今でも2期(メンバー)はけっこう頻繁に会ってますよ。みんな見てる世界も仕事の幅も違いますし、野呂佳代ちゃんはバラエティーを頑張ってますし。人それぞれ活躍している世界も違うから、みんなで「今、こういう感じだよ」とか教え合ったり。見る視線が違うので、気づかされることもあったり、知識を共有する場にもなってますね。かけがえのない同期でライバルで、いい仲間ができたなと思いますね。

 ――グループへの思い

 秋元 後輩たちにいい背中を見せられる先輩でいたいなとは思っています。出身者として、活躍すればするほどグループへの恩返しであると思っているので。(卒業生)みんなで場所は違えど、恩返しできたらいいなとは思ってますね。

☆あきもと・さやか 1988年7月26日生まれ、千葉県出身。2006年2月にAKB48の第2期メンバーとして加入。13年8月にグループを卒業して以降、女優として映画、ドラマ、舞台に出演する傍ら、テレビ番組のMCを務めるなど幅広く活躍している。