俳優の岡山天音(26)、女優の小野莉奈(20)が21日、東京・武蔵野市のアップリンク吉祥寺で行われた映画「テロルンとルンルン」初日舞台あいさつに登場した。注目の若手2人がダブル主演で共演した。

 岡山は2017年の高崎映画祭で最優秀新進男優賞を受賞。小野は2017年にテレビドラマ「セシルボーイズ」(フジテレビ系)でデビューした注目若手女優だ。

 映画は実家のガレージに閉じこもっている青年・類(岡山)と聴覚障害を持つ高校生・瑠海(小野)の物語。2人は窓を隔てて出会い、窓越しに交流を深めていくが、2人を取り巻く境遇が、その静かな時間を狂わせていく。

 最初に台本を読んだ感想を聞かれると、岡山は「台本はとてもストレートなお話で、美しいお話だなとほれぼれしました」と語る。役作りについては「(類と瑠海は)物理的に、圧倒的に、五感の機能の仕方が違うんじゃないかなと思っていて。(いろいろな言葉や音が)どう、五感に響くのかなとか、いろいろ思考するのはこれまでの役作りではあまりなかったので、印象深い役作りでした」と振り返った。

 小野は「あまり感情や表情を作らないで、自然な芝居をするように心がけました」と語った。ロケは広島で行われ、オフの日には「広島の景色や食事を楽しみました」と笑った。

 最後に岡山は「自粛期間、特別な期間だったと思うんですけど、僕も一人ぼっちで過ごしていた。そんなタイミングでこの映画が公開されて。他人というものが自分にどういう価値をもたらしていたのか、考えるきっかけになればなと思います」。小野は「この吉祥寺が自分の地元で、舞台あいさつをとても楽しみにしていました。この作品がたくさんの人に広がればいいと思います。きょうはありがとうございました」と地元への〝凱旋〟に笑顔だった。