米アカデミー賞公認で、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」代表を務める別所哲也(54)が28日、都庁に小池百合子知事(68)を表敬訪問した。

別所は「映画祭は99年にスタートし、インターナショナル部門は今年で22年。史上初めて6月の開催を見送り、9月16~27日の開催になりました」と、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、開催を延期した経緯を説明。「オンラインも拡充し、世界へ発信します。苦しい時期だからこそ、東京都民の方にもお家で楽しめるよう、ステイホーム対応をする。オフラインでも、感染症対策をして、試行錯誤しながらやりたい」と、感染症対策の趣旨も説明した。

「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」は今年、東京で開催される国際的なスポーツ大会をきっかけとしたショートフィルムを製作し、国内外に発信する事業「シネマスポーツプログラム」を展開する。東京の活気、雰囲気を映像で表現し、撮影地の東京に訪れたくなるようなショートフィルムをコンセプトに、世界的なラグビーの祭典が開催された、19年の東京を舞台にした短編映画「This is Tokyo」(鈴木勉監督)を製作。森崎ウィン、ジネット・アウ、渡辺裕之が出演しており、この日、本編が初公開された。

小池知事は「都の関係も17年。映像を通じ、アートという形で広げてくださっている。会場にも何度か足を運んだ。熱気があり、知名度も高まっている。若手の発掘…大きな役割を果たしている」と映画祭を評価。その上で「今年はコロナ禍もあり、新しい日常との両立になろうかと思う。客席を減らす、セレモニーのライブ配信、セミナーのオンライン化は新しい日常を示すもの。大変、楽しみにしています」と期待した。

映画祭は17年から都と共催し、都の観光施策「東京ブランド」を発信するコンペティションとして「Cinematic Tokyo部門」を設置。優秀賞受賞作には、9月27日に明治神宮で開催されるアワードセレモニーで都知事賞が授与される。この日、その発表も小池知事から行われ、オーストラリアの17年の映画「グッピー」が選ばれた。同知事は「東京がシネマの舞台になってストーリーがあり、世界に発信される。(発表できたのは)光栄」と喜んだ。