現役最高齢の女性漫才師で漫才協会名誉会長の内海桂子(うつみ・けいこ)さん(本名・安藤良子=あんどう・よしこ)が多臓器不全のため22日午後11時39分に亡くなった。97歳だった。28日に所属のマセキ芸能社が発表した。遺族の意向で、27日に近親者のみで密葬を行った。

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放送作家高田文夫氏(72)はニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」(月~金曜午前11時30分)に出演。「桂子師匠、大往生だろう。幸せな人生だよな。好江ちゃんを見つけて、師匠として漫才、三味線を教えてね。晩年は(弟子の)ナイツで当てて」と振り返った。「50年くらいの付き合い。律義だから盆暮れには浅草のお菓子を送ってくれた」と桂子さんをしのんだ。

同じ浅草出身で内海さんを「おっかさん」と呼び慕っていた俳優毒蝮三太夫(84)は「俺の小学校のクラス会に、桂子さんが三味線持って来てくれたこともあった。自分や芸を出し惜しみしない、きっぷの良い江戸っ子でしたね」。また、50年来の親交がある俳優中村メイコ(86)は「苦労をなさったけれど、いつも明るい口調で話していた。卑屈にならず、そうかといって高ぶらず、小気味良く機嫌良く、芸能界を生き抜いた。最後までいいお着物を着て小粋だった」としのんだ。