中日・与田剛監督(54)が期待した〝青学バッテリー〟が裏目に出てしまった。16日の広島戦(マツダ)は投打とも振るわず、チームは2―9と惨敗。2連敗を喫して2カードぶりに負け越してしまい、借金は6となった。

 ドラフト3位・岡野が踏ん張れず、今季8試合目の先発登板で5回6安打4失点KOで今季2敗目を喫した。この日は同じ青学大出身の先輩・加藤が10試合ぶりにスタメンマスクで、今季4度目の青学バッテリーが実現。ここまでに挙げた2勝は加藤と組んだときだっただけに、与田監督は相性を重視したようだ。

 しかし、打線の得点力不足が深刻で、この日で6試合連続3点以下。それだけに前日まで6試合連続安打中でその間に21打数10安打、打率4割7分6厘と絶好調の木下拓がベンチスタートとなったことをあるOBは疑問視した。

「岡野と加藤の相性も大事かもしれないけど、これだけ打線が打てていないんだから、打撃が絶好調の木下拓をスタメンで起用しないなんてありえない」

 実際、この日も6回二死三塁の好機で代打で登場した木下拓は適時打を放ち、7試合連続安打を記録した。

 7月2日の阪神戦(ナゴヤドーム)で加藤と初めてバッテリーを組み、プロ初勝利を岡野がマークした際も、前日に3安打を放っていた木下拓がスタメン起用されなかったことで、球団関係者は「あのときはチームが勝ったから良かったものの、負けていたら大変なことになっていたはず。でも、あそこから木下拓は調子が悪くなってしまったし、やっぱり結果が出ている選手は使い続けないと」とピシャリ。

 一方、左手を負傷して抹消中のA・マルティネスがこの日、二軍戦で故障後、3試合目の出場を果たすなど、近日中にも一軍昇格する見込み。前出のOBは「このところ岡野は精彩を欠いているから二軍落ちしそうだし、加藤もアリエルが昇格すれば入れ替わりになるだろう。青学バッテリーは上ではしばらく見られなくなってしまうのでは」とみている。

 中日は捕手を固定できず、ここまで苦しんでいるところがあるが、正捕手の登場はいつになるのか。